★こちらのブログは【ケン氏の気ままな一人旅語り/北海道強行軍!①(新潟~函館)】の続編です。
線路は続くよ どこまでも
札幌駅にて
いよいよ、北海道の本丸・札幌にたどり着きました。
まだ朝6時過ぎ、それほど人気も多くないなか、一旦改札を出て外の空気を吸いました。
ここまで列車に乗り続けてきたので、今日くらいはホテルに泊まることに。
「途中、電話でホテルを取ろう!」と思いながら2日目の予定を考えました。
待合室でしばし時刻表とにらめっこ
思案の結果、富良野へ行くことに決めたのでした。
そうと決まったら時間がもったいない! 急いで、旭川行きの特急・オホーツク1号に乗車することに。
時計を見たら、発車までもう5分を切っているではないですか。
猛ダッシュでホームへ走りこむと、今にも動き出しそうな列車の姿が。ギリギリセーフでした!
旭川へ
無事乗車した列車はことのほか順調で、定刻で旭川駅に到着です。
今でこそ、旭山動物園が超有名ですが、当時は全国区ではなかったので、すぐに富良野線に乗り換えです。
季節はまだ夏の終わり頃のためか、比較的乗車率はよかったように思います。
折りたたみ自転車を担いで乗る若者もいて、結構賑やかだったのを覚えています。
エンジン音に揺られて
ディーゼル機関の2両編成の車両は唸るように発車し、一路富良野を目指します。
車窓からは、まさにローカル線といった風景が通り過ぎていきました。
当時、人気の地・富良野は皆必ず寄るんだな!とつくづく思いました。
途中下車
しかし、富良野名物ラベンダーの時期はもう過ぎていたため、今回は少し手前の美瑛で途中下車。
目的は、“ケンとメリーの木”を見るためでした。
小生と同じ年代の方ならご存じだと思いますが、『日産自動車・往年の名車スカイラインGT-R』のコマーシャルの舞台になった場所です。
CMの中で、緩やかな丘に1本だけポツンと立ったポプラの木が印象的で、ぜひ見てみたいと思っていました。
(意外とミーハーですね。)
美瑛駅を降りて片道約30分の結構ハードな散歩となりました。
駅に戻り、公衆電話から札幌のホテルを予約。
それでひとまず安心してから、ようやく空きっ腹と向き合うことにしました。
朝食も食べていなかったので、駅前でちょっと早めの昼食&コーヒータイムです!
北の大地は、試練の大地!
さてさて、お次はやはり富良野です。
再びディーゼル機関車に乗り約30分で、富良野到着。
ここでの目的は、もちろん『北の国から』のロケ地・麓郷(ろくごう)の森です。
地図を見たら、駅から片道およそ18㎞。
これなら自転車で往復できると思い、若さも手伝って意欲的に、駅前のレンタサイクルショップで自転車を借りたのですが…。
この後、試練が待ち受けていたのでした。
自転車に乗って
さて、“北の国”へ出発だ!
左手に根室本線の線路を見ながら、狩勝国道を軽快に進んでゆきました。
ものの10分ほどで、麓郷の森への分岐点の踏切を渡り、ペダルをこぎ続けました。
しかししばらく進むと、不穏な空気に。
なんと目の前には延々と続く上り坂が見えてきたではないですか!
車からの声援を背に
最初は何とか頑張っていたものの、途中からは自転車を押したり、休憩したりの繰り返し。
次々と追い越していく車からは「がんばれー!」と何度も声をかけられ、坂道を上り続けていったのでした。
やっとの思いでたどり着くと、駅を出てから実に2時間が経過(車なら片道30分はかかりません)。
札幌への列車の時刻もあったので、足早に辺りを散策(といっても、相当疲れていたのでしょう。丸太小屋や五郎の石の家を見たはずなんですが、ここだけポッカリ記憶が飛んでいます)し、急いで富良野駅を目指したのでありました。
帰り道は打って変わって下り坂です。
来た時とは違い、ものの1時間足らずで富良野駅前に到着しました。
一時はぶっ倒れるかと思いましたが、汗だくになりながらもなんとか無事に生還することができました。
あとは、札幌を目指すばかり
富良野からは急行・狩勝に乗車。
向かいのホームには後から出発のリゾート特急・フラノエクスプレスが停車していました。
今でこそ全国各地で見かけられる観光列車の先駆けともいえる存在で、全席指定の人気の臨時特急列車です。
節約旅の小生には到底手の届かない列車で、「いつか乗ってみたいなあ!」と指をくわえて眺めていました。
再び札幌へ
夕方6時過ぎ、列車は札幌駅のホームへ到着。
早速、市営地下鉄を利用してホテルのあるススキノへ。
チェックインののちシャワーを浴びて、いざススキノへ出陣です。
と言っても、地の利に乏しい身。
ホテルのフロントスタッフに安くておいしい居酒屋を薦めてもらいました。
札幌でカニ三昧!
「せっかく北海道に来たからには、たらふく海鮮を」と思い、迷うことなく毛ガニ・タラバガニ・花咲ガニのカニ三昧を注文しました。
全部で幾らになるかと心配しながらレシートを見て…びっくり仰天!
流石は海鮮の宝庫・北海道、飲み物や追加の料理などを含めても、諭吉先生からだいぶお釣を頂戴したのでした。
明日はいよいよ北海道最終日。
ホテルに帰り、道行きの友(時刻表)と最後の作戦会議をしなければなりません。
体はボロボロになりましたが、美味しい料理も味わえ、満腹の夜は更けてゆくのでした。
≪【ケン氏の気ままな一人旅語り/北海道強行軍!③(千歳~小樽、新潟)】に続きます。≫