こんにちは、新潟トラベルです。
- 引き続き名無しの権兵衛が、過去添乗で訪れた観光地の写真を基に拙い絵を描いてみました。
- たまには海外ではないところをと思い、今回は日本国内からの出題です。
- ※第1弾、第2弾、第3弾、第4弾、第5弾はこちらからご覧ください。
さて、今回の絵はどこかお分かりでしょうか?
- 人が住む日本の最北端は、北海道稚内市の宗谷岬。
- 最東端は、東京都小笠原村の南鳥島。
- 最西端は、沖縄県八重山諸島の与那国島。
- そして最南端と言えば…?
- この地へは、沖縄県の八重山諸島の一つ・石垣島から1日3往復の船が定期便で運航しています。
- 以前は飛行機も就航していましたが、現在は休航中で、2007年からかれこれ10年以上も滑走路は使われていません。
その高速船で約1時間。
島内人口は約500人なのですが、本土からのリゾバイ(リゾートアルバイト)の若者のなんと多い事か。
沖縄の数ある離島の中ではあまり知られた存在ではありませんが、青い海と白亜の白浜、夜には南十字星が煌めく星空が、訪れる人の心を癒してくれます。
- ▲ ニシ浜ビーチ(イメージ):この島で唯一泳ぐことができるビーチ。
- 八重山諸島の中でもとびっきりの美しさを誇っていることで知られています。
- なお、沖縄の言葉では「北」を“ニシ”と読み、島の北側にあるビーチです。
観光客が島内を周る場合は、バスやタクシーがないので、自転車やバイクをレンタルするか、もしくは石垣港からの航路を運航している安栄観光が日帰りのツアーを行っています。
▲ コート盛(イメージ):17世紀半ば、琉球王朝時代に不審船などの監視を目的に作られたといわれる見晴らし台。
- ▲ 星空観測タワー(イメージ):無限の星が散りばめられた満天の夜空。
- 「星空に一番近い島」という呼び名も納得します。
- 4月下旬から6月中旬頃までは、天気が良ければ観測タワーで南十字星が観測できます。
▲ 日本最南端の碑(イメージ):ニシ浜の正反対の場所、そして対照的に荒々しい断崖絶壁が続く島の南側に、沖縄本土復帰前の1972年に作られた碑です。
さて、答えはもうお分かりでしょうか?
沖縄県には石垣島の他に宮古島、西表島、竹富島、小浜島、由布島など知名度のある離島が多くある中で、有人の最南端にあるこの離島の名前は、波照間島(はてるまじま)。
- 北緯24度付近に位置し、日本の本土より断然台湾の方が近い場所に在ります。
- 「果てのウルマ(サンゴ礁)の島」が語源で、赤瓦の伝統的な琉球家屋とサンゴの石垣、フクギの並木、サトウキビ畑…島内には静かでのどかな風景が続きます。
ただし、最南端の島であるだけに、石垣港からの船便は台風シーズンには天候不良等で欠航する場合が多いので、旅行の際のシーズン選びや日程は余裕をもって立てた方がいいでしょう。
- また、離島だけあってスーパーマーケットやコンビニエンスストアは勿論ありません。
- 島の住民の人たちが運営する「共同売店」が集落ごとに1軒づつあり、そこで日用雑貨や食料品を購入します。
▲ ニシ浜ビーチ(イメージ)
- そこで気になるのが、お土産事情ですね。
- 沖縄でお酒と言えば「泡盛」ですが、ここ波照間島では手作りで生産量が非常に少なく、もはや“幻”とまで言われる程に手に入りづらい「泡波(あわなみ)」が一番人気です。
- 島民のための“島の酒”で、島での消費を第一に考え、生産スケジュールも島の行事に合わせて造られています。
余談ですが、三合瓶(600ml)が島内では700円、那覇市の国際通りではそれが5,000円、そしてそれが都内になると10,000円、グラス一杯でも2,000円ほど…と云われますので驚きです。
島民のために造られる泡波は、ネット販売で購入するよりも波照間という島で飲んでこそ美味しく感じられるものでしょう。
「ハテルマブルー」と呼ばれるブルーやエメラルド色に煌めく海辺で、のんびりとした時間を泡波片手に過ごす…そんなゆったりとした時間が取れるのは、一体何時になるのやら?