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2020.12.03

五泉市の“黄”葉スポット・切畑の乳銀杏(ちちいちょう)

こんにちは、新潟トラベルのハルです。

  • 12月に入り、新潟市内もそろそろ紅葉は見納め、といった所なのですが、先週末 五泉市のイチョウの木を見に行ってきました。
  • というのも、市内のモミジやケヤキは軒並み散ってしまっているのですが、不思議とイチョウだけは個体差が大きいのか、はたまた日当たりのせいなのか、散ってしまった木とこれから黄色くなる木とに随分と差があるのです。
  • それこそ街路樹でも、片側のイチョウは散っていても、もう片側はこれからが見頃!という場所も有ります。

また、どちらかというと、より古木で大きな木の方が紅葉する(イチョウの場合は「黄葉する」と言った方が似合いますね)が遅い気がするなあ…という事で、先週末ダメ元で五泉市の切畑の乳銀杏を見に行ってきました。


  • 乳銀杏は、五泉市切畑(きりはた)地区にあるイチョウの古木で、県指定の天然記念物です。
  • 隣接する切畑観音堂とともに集落のやや奥まったところにあり、初見ではちょっと訪れにくいかもしれません。

国道290号線の途中で、「みやけ食品名水工場」様の建物南側のカーブから北東方向へ側道に入り、少し行くとこちらのような看板が立っています。

  • こちらから更に奥へ蛇行した道をどんどん進むと、黄葉したイチョウがぱっと目に飛び込んでくるはずです!
  • ※駐車場はございませんので、ご注意ください。

いや~大きい!

  • 語彙が無くてすみません、でも凄く立派なんです。
  • こちらのイチョウの樹高はおよそ40m、幹回りは12mに及ぶそうで、周囲にあまり高い建物が無い(杉林はありますが)ので、サイズ感が分かりにくいのですが、根元に立つと首を反らしただけでは事足りず、さらにバク転するくらいの勢いで頭上を振り仰ぐ必要があります。
  • …いや、それはちょっと大袈裟でしたが、でも写真1枚に収めるのは結構大変で、だいぶ後ずさりしました。
  • そして風が吹くと、想像以上に上の方からクルクルと黄色い葉っぱが舞い落ちてきます。
  • 案内看板によると、
  • 『幹のまわりから数十本の乳柱が垂れ下がっていることから、俗に「乳銀杏」と呼ばれています。
  • 樹齢1,000年を超える巨樹には樹霊が宿ると言われていますが、このイチョウはまさに威厳に満ちています。』
  • 『乳柱は大きくなった樹幹のつけ根付近から鍾乳石状に垂れて出るもので、軟らかい細胞に多量のデンプンが含まれています。乳柱は雄木に多く雌木に少ないのは、雌木は結実によって栄養分を消費するからだと考えられています。』
  • 『樹幹部から多くの乳柱が下がっていることから、この木を拝めば乳が良く出ると伝えられています。昔から母乳や安産の霊樹として、近郷の人々から信仰され、大切に守られています。』とのこと。
  • また、『奈良時代に東大寺の大仏建立に尽力した僧 行基が、807(大同2)年北国巡錫のおり、このイチョウの枝を切り取り、身丈5尺(約1.5メートル)の十一面観音像を掘り安置したとの伝承があります。』ということなので、その時点でもうすでに大木だったということが窺い知れます。
  • 少なくとも樹齢は1,200年以上は間違いなしということですね!
  • これも地元の方々に愛され、大切にされてきたからこその雄大さなのかも知れませんね。
  • 紅葉の具合としては、何分木が巨大なので枝によりムラがあるのですが、11月末時点で8~9分といったところでした。
  • 12月の初週なら、黄葉にギリギリ間に合いそうですよ!
  • ちなみにこちらのイチョウは雄木なので、ギンナンは実りません。
  • そうか、だからギンナン目当ての人間も動物もここを訪れないんだなぁ…と思いましたが、ふと見ると近くには「クマ注意!」の看板が(*_*;

▲ 乳銀杏近くの道路に立っている案内板です。

今年は新潟も各地でクマの出没や被害が多いため、ちょっとだけいつもより周囲に気を配りながら、皆さんも紅葉をお楽しみください。