こんにちは、新潟トラベルのハルです。
- 昨日は昼と夜の長さが同じくなる秋分の日でしたね。
- これからいよいよ寒い季節に向かっていくのか…と思うと、少々物寂しくなりますが、しばしば残暑を感じさせる日和の時もありますので、皆様体調には注意してお過ごしくださいね。
- さて、年の初めには春の七草をご紹介したハルですが、一方で基本的に食べるためではない秋の七草にはイマイチ食指が動かないんですよね…。
- いや、決して花々を愛でて風情を楽しむこともできない凡人だからという訳ではない(はず)なのですが、どーにも食い気には勝てず(;^ω^)
- というわけで、本日は秋の七草のうち比較的ポピュラーに食べ物としても認識されている『葛(くず)』についてのお話です。
- ▼ 葛(イメージ)
- 葛というと、奈良県の「吉野葛」などのように、和食や和菓子でよく使われているのを見かけますよね。
- 葛の根はジャガイモなどと同じようにでんぷんをたくさん蓄えているそうで、そのでんぷんをていねいに精製して、かつては保存食に、今では和食の域に留まらず洋食やプリンなどのデザート作りにも使われたりしています。
- くずもちや葛切りなんかのプルンとした独特の食感は、寒天やタピオカともまた違って楽しいですよね!
もっとも、その「根っこに栄養を蓄える」、「成長が早い」という性質からか、アメリカなどへ園芸用植物や土壌改良に持ち込まれたあと、土地の水が肌(根?)に合ったのかわらわらと大繁殖してしまい、もはや手に負えない外来種としてご迷惑をおかけしている事例もあるようなのですが…。
- ところで、新潟市内にも「葛」の名を持つ地名があります。
- それが新潟市北区の「葛塚(くずつか)」。
- 新潟有数の渡り鳥の飛来地・福島潟(ふくしまがた)の北西に位置し、古くから定期市なども開かれて人と船の拠点として賑わっていた在郷町です。
- 幾度かの合併の末、現在は新潟市となっていますが、今もJR豊栄駅周辺に町名があります。
その由来は、『葛塚という地名は、昔この土地が沼地で石動神社の場所だけが小島だったころ、舟の航行の目印となっていたこの小島にあった、大きな木にからみついた葛の花の素晴らしさから、いつしか葛塚と呼ばれるようになったというのが由来とされています。』とのこと。
- 葛の花は藤の花とは逆で上向きに伸び上がって咲き、色も濃い赤紫などが多いのですが、花の房自体は藤よりも小ぶりなサイズでしかないので、恐らく花房も1つや2つではなく、遠目に見てもすぐそれと判るくらいのさぞや立派な大群落が在ったのでしょう。
- 現代にまで地名として残るなんて、さすがはたくましい葛の生命力!
- ああ、それだけ葛があったら何個くずもちが出来るのかなぁ…。
- いわし雲が浮かぶ秋空のもと、そんなことを胃袋で考えるハルなのでした。